Inspiron 5491(Core i7-10510U 搭載)にマルチブートでCentOS8, Fedora31, Ubuntu19.10, LinxMint19.3をインストール

Intel 第10世代のプロセッサCore i7-10510U が搭載された「Dell 2in1ノートパソコン Inspiron 14 5491 Core i7」を昨年の暮れに購入し、マルチブートでCentOS 8, Fedora31, Ubuntu 19.10, LinuMint 10.3をインストールしました。( ここで書いたよりもっと良い方法があるかも知れませんし、チェック/確認する箇所はいくつか残っていますが、とりあえずインストールして使えています)

「Dell 2in1ノートパソコン Inspiron 14 5491 Core i7」の発売は昨年(2019年)の10月。
      https://www.amazon.co.jp/dp/B07YG9RNLL?ref_=pe_2107282_306655702_E_301_d...

「Core i7-10510U 」の発売は昨年(2019年)の8月。
      https://newsroom.intel.com/news/intel-expands-10th-gen-intel-core-mobile...

PCもプロセッサも発売されたばかりの最新版です。(搭載されたすべての機能を利用できるかどうかは別として、兎に角、このようなPCでLinuxが動作するのは凄い。。)
Core i7、メモリ16GB,、SSD 512GBのモデルで11万円台なので、従来の他製品と較べて相当に格安だと思います。

主な仕様

項目 仕様 備考
プロセッサ Core i7-10510U コア数 4、スレッド数 8
メモリ 16GB
ディスク SSD 512GB SATA 3.0 Windows10とLinuxを切り替える場合:
EFI(BIOS)設定画面でSATAのコンフィグレーションを変更( RAID On <=> AHCI )する必要があります。
Windows10 → RAID On、Linux→AHCI (後述)
工場出荷時はRAID On
GPU NVIDIA GeForce MX230
画面サイズ 14インチ
画面解像度 1920 x 1080
カーネルの立ち上げと画面表示:
追加が必要なカーネルオプション「noapic nomodeset」については後述
CentOS 8のXorgディスプレイドライバの追加インストールについては後述
WiFi WiFi 6
(IEEE 802.11ax)
Linuxカーネル5.1以上(たぶん)とWiFi 6に対応するファームウェアが必要です(後述)
イーサネット 無し 別売の「BUFFALO 有線LANアダプター LUA4-U3-AGT Giga USB3.0対応」を使用
(ASIX AX88179/178A based USB 3.0/2.0 Gigabit Ethernet)
Linuxで特に何も設定しなくても使えます (カーネルモジュール ax88179_178a )

LinuxコマンドでCPUとメモリを確認(CentOS 8)

[rotake@inspiron-mvme-c8 ~]$ cat /proc/cpuinfo
processor	: 0
vendor_id	: GenuineIntel
cpu family	: 6
model		: 142
model name	: Intel(R) Core(TM) i7-10510U CPU @ 1.80GHz
...(途中省略)...
cpu cores	: 4  ←コア数
...(以下省略)...
[rotake@inspiron-mvme-c8 ~]$ cat /proc/cpuinfo |grep processor |wc -l
8  ←スレッド数
[rotake@inspiron-mvme-c8 ~]$ free -h
              total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:           15Gi       1.2Gi        12Gi       197Mi       1.7Gi        13Gi
Swap:            0B          0B          0B
[rotake@inspiron-mvme-c8 ~]$ 

「Inspiron 2-in-1」にはプロセッサ、メモリ、ストレージ容量、スクリーンサイズなどにより10種類のモデルがあります。
Dell社の以下のWebページで希望する構成に合ったモデルを探すことができるので便利です。
      https://www.dell.com/ja-jp/shop/2-in-1-ノートパソコン/sr/2-in-1-laptop/2-in-1-pcs/インテル-core-i7?appliedRefinements=5745

Intel社の以下のWebページ(PDF)に「10th Gen Intel® Core™ "Comet Lake" U-series & Y-series processors」の技術情報が掲載されています。
      https://newsroom.intel.com/wp-content/uploads/sites/11/2019/08/10th-gen-...

今回購入したPCに搭載されているプロセッサはUシリーズのCore i7-10510U(コア数:4、スレッド数:8)ですが、Comet Lakeの最上位のプロセッサとしては、同じくUシリーズのCore i7-10710U(コア数:6、スレッド数:12)があります。
Core i7-10710Uを搭載したノートPCもDellからXPSというモデル名で昨年(2019年)秋に発売されています。(XPSにはIce Lakeプロセッサを搭載した32GBメモリのモデルもあり、たくさんのVMやコンテナを作成する場合などに良さそうです。)

プロセッサチップとPCH(Platform Controller Hub)チップは1つのダイ(Die)上に配置されたパッケージとして提供されています。
プロセッサチップとPCHを接続するインターフェイスはOPI(On Package DMI interconnect Interface)と呼ばれています。
(パッケージ化されていない場合はDMI(Direct Media Interface)と呼ばれます)

(Intelの資料 [ https://newsroom.intel.com/wp-content/uploads/sites/11/2019/08/10th-gen-... ] より)

● マルチブートの設定
インストールした4種類のディストリビューションのうち、最後にインストールしたLinux Mintのgrub.cfgを編集(インストール時のままでは使えないので)して使っています。
使わないエントリや使えないエントリ(Windows10)は削除しました。
( grub.cfgでマルチブートの設定をしなくても、EFI設定画面(電源投入後にF2キーを押すと表示される)の[Boot Options]で起動OSを選択できますが、OSを切り換えるたびにEFI設定画面を呼び出すのは面倒です。起動時に表示される以下のようなGRUBのメニューで選択する方が便利です)

起動時にLinux<=>Windows10を切り換える時はEFI設定画面の[Boot Options]で起動OSを変更し、[System Configuration]メニューでSATAのコンフィグレーションを変更します。

● デスクトップ環境の画面
以下は各ディストリビューションのデフォルトのデスクトップの画面です。
CentOS 8(GNOME3)、Fedora31(GNOME3)
Ubuntu19.10(GNOME3)、Linux Mint(Cinnamon)

● ディスクパーティション

Windows10にログインし、以下の手順でC:ドライブのパーティションを縮小して空き領域を作成し、作成した空き領域にLinuxをインストールします。

[メインメニュー] ⇒ [Windows管理ツール] ⇒ [コンピューターの管理] ⇒ [ディスクの管理] ⇒
[C:ドライブを選択 ] ⇒ [マウス右ボタン] ⇒ [ボリュームの縮小]

Linuxのgdiskコマンドでパーティションを表示(抜粋)

[root@inspiron-mvme-c8 ~]# gdisk -l /dev/nvme0n1
GPT fdisk (gdisk) version 1.0.3

Partition table scan:
  MBR: protective
  BSD: not present
  APM: not present
  GPT: present

Found valid GPT with protective MBR; using GPT.
Disk /dev/nvme0n1: 1000215216 sectors, 476.9 GiB
Model: PM991 NVMe Samsung 512GB                
...(途中省略)...
Number  Start (sector)    End (sector)  Size       Code  Name
   1            2048         1333247   650.0 MiB   EF00  EFI System Partition   ← Windows10, Linux共用
   2         1333248         1595391   128.0 MiB   0C01  Microsoft reserved ...
   3         1595392       356874239   169.4 GiB   0700  Basic data partition   ← Windows10のC:パーティション
   4       971274240       973301759   990.0 MiB   2700  
   5       973301760       997519359   11.5 GiB    2700  
   6       997521408      1000187903   1.3 GiB     2700  
   7       356874240       357898239   500.0 MiB   8300  Linux filesystem   ← CentOS 8の/boot
   8       357898240       525670399   80.0 GiB    8300  Linux filesystem   ← CentOS 8の/
   9       525670400       526694399   500.0 MiB   8300  Linux filesystem   ← Fedora 31の/boot
  10       526694400       589608959   30.0 GiB    8300  Linux filesystem   ← Fedora 31の/
  11       589608960       590632959   500.0 MiB   8300  Linux filesystem   ← Ubuntu 19.10の/boot
  12       590632960       643061759   25.0 GiB    8300  Linux filesystem   ← Ubuntu 19.10の/
  13       643061760       644085759   500.0 MiB   8300  Linux filesystem   ← Linux Mint 19.3の/boot
  14       644085760       696514559   25.0 GiB    8300  Linux filesystem   ← Linux Mint 19.3の/
  15       696514560       971274239   131.0 GiB   8300  Linux filesystem   ← /data (システムファイル以外のファイルを置く)
[root@inspiron-mvme-c8 ~]#

Swapパーティションは作成していません。
UbuntuとMintではインストール時にSwapファイルが作成されます。
CentOSあるいはFedoraでSwap領域が必要になったらSwapファイルを作成して対応しようと思います。

● Linuxカーネルに内蔵SSD(Solid State Drive)を検知させる
購入時のEFI(BIOS)の設定ではLinuxが内蔵SSDを検知しません。
EFI設定画面の[System Configuration]を選択し、SATAのコンフィフレーションをRAID On からAHCIに変更します。

注) Windows10を起動する時はRAID On に戻す必要があります。
AHCIのままだと起動時にエラーとなってWindows10が立ち上がりません。

(EFI設定画面は電源投入後にF2キーを押すと表示されます)

[System Configuration]画面からの抜粋

参考URL:
https://lore.kernel.org/linux-pci/20190620061038.GA20564@lst.de/T/

Intel SATA AHCI controllers support a strange mode where NVMe devices
disappear from the PCI bus, and instead are remapped into AHCI PCI memory
space.

Many current and upcoming consumer products ship with the AHCI controller
in this "RAID" or "Intel RST Premium with Intel Optane System Acceleration"
mode by default. Without Linux support for this remapped mode,
the default out-of-the-box experience is that the NVMe storage device
is inaccessible (which in many cases is the only internal storage device).

In most cases, the SATA configuration can be changed in the BIOS menu to
"AHCI", resulting in the AHCI & NVMe devices appearing as separate
devices as you would ordinarily expect. Changing this configuration
is the recommendation for power users because there are several limitations
of the remapped mode (now documented in Kconfig help text).

● Linux ディストリビューションのインストール

インストールしたOS (すべて64ビット版):

OS カーネルバージョン カーネル行の追加オプション WiFi Secure Boot 備考
CentOS 8 4.18.0-80.el8 noapic nomodeset
(インストーラの起動時に追加)
X インストール後にランレベル3で立ち上げ、
ディスプレイドライバを追加インストールする(後述)
CentOS 8
(Fedora31カーネル+ファームウェア)
5.3.7-301.fc31 編集が必要(後述) X ブートローダとカーネルの鍵が異るのでSecure BootはOffにします
Fedora 31 5.3.7-301.fc31 noapic nomodeset
(インストーラの起動時に追加)
Ubuntu 19.10 5.3.0-26 noapic nomodeset
(インストーラの起動時に追加)
Linux Mint 19.3 5.0.0-32 noapic nomodeset
(インストーラの起動時とターゲットのgrub.cfgに追加)
X
Linux Mint 19.3
(Ubuntu19.10カーネル+ファームウェア)
5.3.0-26 編集が必要(後述) X ブートローダとカーネルの鍵が異るのでSecure BootはOffにします

( 現時点(1/22/2020)での公式カーネルの最新安定板は5.4.13です )
4種類のどのディストリビューションの場合もインストーラあるいはLive DVDの起動時にカーネル行に「noapic nomodeset」を追加するとうまく立ち上がります。

以下はCentOS 8 (with Fedora31カーネル+ファームウェア)を立ち上げた後に、起動時のカーネル行のオプションを表示している例です。

[rotake@inspiron-mvme-c8 ~]$ cat /proc/cmdline
BOOT_IMAGE=/vmlinuz-5.3.7-301.fc31.x86_64 root=/dev/nvme0n1p8 noapic nomodeset

● EFI設定画面で起動するOSを選択
Linuxのgrub.cfgでマルチブートの設定をしなくても、EFI設定画面(電源投入後にF2キーを押すと表示される)の[Boot Options]で起動OSを選択できます。

[Boot Options]画面からの抜粋

上記の画面では「ubuntu」を選択していますが、今回の設定ではLinux Mintが起動します。(後述)

LinuxのefibootmgrコマンドでEFIブートエントリの表示や編集ができます。
以下は-vオプションを付けて詳細を表示している例です。

[rotake@inspiron-mvme-c8 ~]$ efibootmgr -v
BootCurrent: 0005
Timeout: 0 seconds
BootOrder: 0005,0003,0002,0004,0000
Boot0000* UEFI PM991 NVMe Samsung 512GB S509NE0MA60436 1	...(以降省略)
Boot0002  CentOS Linux	HD(1,GPT,70dc7991-83a4-48b7-8f95-255bd3b4402a,0x800,0x145000)/File(\EFI\centos\shimx64.efi)
Boot0003  Windows Boot Manager	HD(1,GPT,70dc7991-83a4-48b7-8f95-255bd3b4402a,0x800,0x145000)/File(\EFI\Microsoft\Boot\bootmgfw.efi)WINDOWS...(以降省略)
Boot0004  Fedora	HD(1,GPT,70dc7991-83a4-48b7-8f95-255bd3b4402a,0x800,0x145000)/File(\EFI\fedora\shimx64.efi)
Boot0005* ubuntu	HD(1,GPT,70dc7991-83a4-48b7-8f95-255bd3b4402a,0x800,0x145000)/File(\EFI\ubuntu\shimx64.efi)

各OSのブートローダは/boot/efi/EFI(EFIパーティション)に置かれます。

[root@inspiron-mvme-c8 ~]# ls -F /boot/efi/EFI/*
/boot/efi/EFI/Boot:
BOOTIA32.EFI*  bootx64.efi*  fbia32.efi*  fbx64.efi*  mmx64.efi*

/boot/efi/EFI/Microsoft:
Boot/  Recovery/

/boot/efi/EFI/centos:
BOOTX64.CSV*  fonts/  grub.cfg*  grubenv*  grubx64.efi*  mmx64.efi*  shimx64-centos.efi*  shimx64.efi*

/boot/efi/EFI/dell:
SOS/  bios/  logs/

/boot/efi/EFI/fedora:
BOOTIA32.CSV*  gcdia32.efi*  grubenv*       mmia32.efi*  shimia32-fedora.efi*  shimx64.efi*
BOOTX64.CSV*   gcdx64.efi*   grubia32.efi*  mmx64.efi*   shimia32.efi*
fonts/         grub.cfg*     grubx64.efi*   shim.efi*    shimx64-fedora.efi*

/boot/efi/EFI/ubuntu:
BOOTX64.CSV*  fw/  fwupx64.efi*  grub.cfg*  grubx64.efi*  mmx64.efi*  shimx64.efi*

Linux Mintを最後にインストールしたのですが、Mintはubuntuディレクトリの下にローダをインストールするのでUbuntu19.10のファイルは上書きされてしまいました。
しかし、MintのGRUBメニューからUbuntu19.10も起動できるので、実質的に問題はないようです。
できれば、Ubuntu19.10をインストールした後にubuntuディレクトリを適当な名前にリネームしておき、あとでefibootmgrでエントリを編集した方が設定としてはわかりやすかったかも知れません。

● EFI設定画面でSecure BootのOn/Offを設定

[Secure Boot]画面からの抜粋

● NTFSパッケージのインストール

LinuxでWindows10のファイルを共有できるように NTFSパッケージをインストールしておくと便利です。
以下はCentOS 8の例です。

[root@inspiron-mvme-c8 ~]# dnf install epel-release.noarch
[root@inspiron-mvme-c8 ~]# dnf install ntfs-3g.x86_64 ntfsprogs.x86_64 ntfs-3g-devel.x86_64
[root@inspiron-mvme-c8 ~]# mkdir /mnt/ntfs
[root@inspiron-mvme-c8 ~]# mount /dev/nvme0n1p3 /mnt/ntfs
[root@inspiron-mvme-c8 ~]# ls /mnt/ntfs
'$Recycle.Bin'             PerfLogs                     Windows
 Apps                     'Program Files'               dell.sdr
 Config.Msi               'Program Files (x86)'         hiberfil.sys
 Dell                      ProgramData                  langpacks
'Documents and Settings'   Recovery                     pagefile.sys
 Drivers                  'System Volume Information'   swapfile.sys
 Intel                     Users

※ 次回のブログ記事「Inspiron5491(Core i7-10510U 搭載)にマルチブートでCentOS8, Fedora31, Ubuntu19.10, LinxMint19.3をインストール(2) 」に続く